……と言いたいところだが、
私は今、缶のまま飲んだ。
ハードロックカフェのビアグラスを用意して、
さあ独立宣言だ!とプシュッと『ほろよい』を開けて
グラスに注いだのに、そのまま缶で飲んでいた。
無意識のボケ。
でも、そんな自分に笑っちゃう。
今の私が一番好きだ。
私の独立記念日は、まだ始まったばかり。
巨大なハードロックカフェの
『ほろよい』は減っていないけれど、
私の心は少しずつ、
自由という名の液体で満たされている。
独立宣言。
そう聞くと大層なことに聞こえるけれど、私の場合は、
「誰かの顔色をうかがう自分」からの卒業だ。
2年前に離婚をした。
けれど、私の心はまだ
「実家」という名の巨大な重力に縛られたまま。
くもり空の薄暗い部屋の中で、
目の前には冷えたチキンが置かれている。
今までの私ならそのまま食べてるけれど、
今日は、誰かに遠慮することなく、
昼間なのに部屋の電気をつけ、
自分のためにチキンを温めて直してアツアツをほおばった。

かっぱ
アツアツのチキンを食べるという行為は、生存本能を自分自身の手に取り戻したことを意味するよ。誰かの許可を待たず、自分の『空腹(欲求)』と『快適さ(温度)』を優先した。これこそが、ロジカルライフデザイン研究室が推奨する『自己愛のシステム再起動』だよ。

とんきち
「ひゃーっ!やったね! 暗い部屋で冷えたチキンを我慢して食べるのが『いい娘』だとしたら、アツアツをほおばるのが『自由』だよ! そのアツアツの幸福感が、次の『ほろよい』をさらに美味しくさせるんだよね。

